俺の日記

思い立ったら吉日!日々の考えを綴っちゃうよー!

勝手に襲名式

家のすぐ近くにコンビニがある。非常に助かっている。

通勤時、退勤時、お休みの日、朝、昼、晩。近くにあると本当に便利だ。

 

 

 

 

住んでる長さに応じて、必然的に利用する回数を重ねていく。っと言うか、もはや日課になる。それが最寄りのコンビニだ。

 

 

 

それゆえ微妙な変化にも気づく。もう住み始めて四年なのだから当然だ。

 

 

 

例えば新商品であったり、陳列の仕方であったり、商品を並べている棚の位置だったりetc…その中でも顕著に変化に気づく事がある。

 

 

 

 

 

 

 

バイトの布陣だ。

 

 

 

 

 

 

もう通い始めて四年も経っているので、それはもう色んなバイトの方々と出会い別れてきた。当然事務的に繰り返される接客用語以外何も彼等、彼女等と交流する事はない。だがやはりそこは人である。外見はもちろん、微妙に接客スタイルも異なるのだ。

 

 

 

 

 

そして割と最近学生らしき1人の男の子がその布陣に加わった。しかもイケメンだ。

 

 

 

 

流行りの塩顔系で、切れ長な目とは裏腹に優しい眼差しで見つめてくる細身の中性的な雰囲気を醸し出す、例えるなら羽生結弦君がバンドマンになった様な出で立ちの男の子である。先に言っておくが男だって女の子が同性の可愛い子を好きな様にイケメンが好きだ。

 

 

 

 

 

そんなイケメンは割と序盤から仕事を難なくこなしていた。指導されている所を見た事がない。それはコンビニバイト経験者だからなのか、事前に研修の様なものがあったからなのか、イケメンだからなのかは定かではない。

 

 

 

 

 

 

ところで彼の接客スタイルには特徴がある。それは会計を済ませた後に決まって「お気をつけて」の一言を、そっと言ってくれるのだ。そして「ありがとうございました」と続く。

 

 

 

 

 

 

この「お気をつけて」の一言の破壊力といったら半端ではない。

 

 

 

 

 

 

 

機械的に繰り返されるマニュアル通りの「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」という感謝の言葉に我々は慣れすぎてしまい、もはや辟易さえしている。だからといって日々通うコンビニで有機的な世間話しに発展しても正直煩わしい。

 

 

 そこにマニュアルにはないであろう、しかし決して世間話までには展開しない、このなんて事ない「お気をつけて」という一言に俺の心は激しく揺さぶられた。

 

 

全ては入店し、退店するまでがコンビニでの接客である。しかしどうだろう「お気をつけて」と一言付け加えられるだけで、店から出て目的地に着く時までしっかりフォローされている気さえする。しかもイケメンに。

 

 

 

 

 

 

心強い。なんと心強いのだ!!無事に目的地に着いた暁には、きつく抱いてくれないか。

 

 

 

 

 

そう彼は最寄りのコンビニという普遍極まりない場所から、俺にイノベーションを起こし、世界を変えてくれたのだ。

 

 

 

 

 

 

そう彼は最寄りのコンビニで働くスティーブ・ジョブスに他ならない。

 

 

 

 

 

 

生まれ変わったというのか。なんという事だ。この先も、俺の未来さえも、果ては人類の未来を「お気をつけて」の一言が、変化と進歩を促す革新に満ちたその「お気をつけて」の一言が、イノベーションを起こし続けるというのか。

 

 

 

 

 

なんという事だ。なんと…

 

 

 

 

 

 

 

さて彼のあだ名をジョブスにするかアップルにするか悩むな〜。